冷え性の原因と対策は?簡単にできる改善方法

だんだんと寒くなってくると気になるのが身体の「冷え」。実は「冷え性」には明確な診断基準がなく、一般的に「冷えによってつらい症状を抱えている人々の状態」の総称とされています。

ここでは、冷え性の原因を解説するとともに、冷え性対策におすすめの飲み物、おすすめできない飲み物、飲み物を利用する適切なタイミングなどを紹介しています。つらい冷えでお困りの方は参考にしてください。

身体が冷えると、どうしていけないの?

冷え性は冷たくてつらいというだけでなく、病気や症状の引き金になる恐れがあると言われています。これまでに「お腹が冷えて痛くなった」といった経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。

肩こりや手足のむくみ、生理不順、肌荒れ、下痢、慢性疲労、不眠などさまざまな病気や症状に関連していることがわかっています。

また、体温が低下すると免疫力も低下するため、風邪をひきやすくなったり、じんましんといった皮膚炎を引き起こしやすくなったりします。

冷え性の原因ってなに?

冷え性と言っても、体質や生活習慣によって、原因や冷えてしまう身体の場所はそれぞれ異なります。ここでは、冷え性外来の第一人者である北里大学東洋医学総合研究所の先生が考える、タイプ別の冷え性の原因や改善方法についてご紹介します。

①四肢末端型

身体の末端である両手足が冷えている人で、10~20代の瘦せ型の女性に多くみられます。

冷え性の原因

痩せ型の人や過度なダイエット中の人は、食事が足りず、体を温めるための熱がうまく作れなくなることがあります。ほかにも、運動不足などの生活習慣によって交感神経※補足が過剰に働き、手先や足先の血管が収縮することで血の巡りが末端まで行き渡らないことから、冷えにつながるといわれています。

冷え性改善方法

このタイプは靴下の重ね履きやカイロなどで温めても、冷えが改善するのは一時的です。身体を温めるための熱をうまく作るために、食事の量を増やすことがポイント。特に、熱を生むたんぱく質をたくさん摂るようにすることがおすすめです。

※補足 交感神経が過剰に働くと体の末端が冷えるのはなぜ? 血の巡りと自律神経の関連

自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2つがあり、天秤のように片方が活発な時は、もう片方の働きが抑えられるというバランスで働いています。

◆交感神経:アクティブに動いているときや、ストレスを感じているときに優位になると、血管を収縮させるなどして、血行が悪くなることがあります。

◆副交感神経:リラックスしているときや、安静にしているときに優位になると、血管を拡張するなどして、血行を良くすることがあります。

冷え性の人は交感神経活動が高く、副交感神経の活動が低いという研究結果がありました。また、末端である手足の血流量が少なく、皮膚の温度も明らかに低かったとのことです。このことから、交感神経が過剰に働くと、血の巡りが悪くなり、冷え性を引き起こすことが明らかになっています。

②下半身型

主に、腰や太ももから下の下半身が冷えている人で、30代~中高年の男女に多く、加齢とともに起こりやすいタイプです。上半身には血が巡っているので頭や顔がほてる、いわゆる「冷えのぼせ」と言われる症状を起こすこともあります。

冷え性の原因

デスクワークなどで同じ姿勢を長時間取ることで、お尻やふくらはぎといった下半身の筋肉がコリ固まってしまうと、坐骨神経が圧迫されて血行不良になることが原因といわれています。

冷え性改善方法

デスクワークによる長時間同じ姿勢を避けるために1時間に1回くらいは席から立って歩くことや、お尻の梨状筋と呼ばれる筋肉のストレッチ、固めのボールでの指圧が効果的です。

③内臓型

手足や体の表面は温かいのに、下腹部や二の腕が冷えている人で、30代~中高年の女性に多いタイプです。お腹を下したりする症状を起こすことがあります。特に汗をかきやすく、ぽっちゃり体形※補足で、食欲旺盛といった特徴がある人は注意が必要です。

冷え性の原因

生まれつきの体質で、寒くても血管が収縮しにくく身体の外へ熱が逃げやすいいため、冷えてしまうといわれています。また、お腹の手術などによって、血流が悪くなることもあり、冷え性の原因になると言われています。

冷え性改善方法

このタイプは①四肢末端型と違って、食べても汗をかいて身体が冷えてしまうので、食べすぎないことがポイント。あまり厚着をしすぎないで、通気性のいい服で過ごすことがおすすめです。

また、身体に脂肪がたくさんついている人は、暑がりだというイメージがあるかもしれません。でも、脂肪が多くついている方も、冷え性に悩まされている人はいます。 なぜでしょうか? それは、「身体が冷えているために脂肪がついている」からです。 身体が冷えると血行が悪くなって内臓の働きが鈍り、全身の代謝機能が悪くなってしまいます。その結果、基礎代謝も低下して、食べものから摂取したカロリーがエネルギーとして燃焼されにくくなり、余ったエネルギーが脂肪として身体に蓄積されてしまうのです。

④全身型

若い人や高齢者に多く、冷えているという自覚症状がないまま身体の機能が低下してしまうことがあります。慢性的なだるさがあり、甲状腺の病気などが潜んでいる可能性もあるので、専門家に相談することをおすすめします。

冷え性の原因

このタイプは、体質や服薬の影響で全身が冷えてしまうことがあります。ほかにも、ストレスや生活習慣の悪化による基礎代謝の低下で食欲がないことが多く、食事量が不足していることが原因としてあげられます。

冷え性改善方法

食事の量を増やすことがポイント。さらに、ストレスや生活習慣の悪化を改善するためにも十分な睡眠をとることをおすすめします。

水分不足でも血行不良に

ここまでで「血行不良」「血の巡りが悪い」ということが冷え性の原因になることがわかりました。

血行不良の原因は様々ですが、その中の一つに「水分不足」があります。人の体の約60〜70%を水分が占めています。血液中では血漿(けっしょう)(血液の液体部分)の約9割が水と言われており、栄養物を全身に巡らせ、体温調節を行うなど、生命活動には必要不可欠なものです。

寒くなってくると夏の暑い時期とは違って、意識的に水分を摂らないことがあります。のどが渇いたなと思ったらすぐに水分補給ができるといいですね。その際には、冷え防止のためにも温かいものを飲むことをおすすめします。

冷え性改善におすすめの飲み物

冷え性改善には、以下の飲み物がおすすめです。それぞれの特徴や作り方などを紹介します。

  • ・ 白湯
  • ・ 生姜湯・生姜紅茶
  • ・ 紅茶
  • ・ ココア
  • ・ 赤ワイン

白湯

お水を温めて作る飲み物です。癖がなく飲みやすい点とカフェインを含まない点が特徴といえるでしょう。妊娠中の方やお子様でも、身体が冷えたときに気軽に飲むことができます。

基本的な作り方は次のとおりです。

【作り方】

  • 1. やかんなどにお水を注いで沸騰させる
  • 2. 1のお湯を50度程度まで冷ます

白湯の作り方はとても簡単です。しかし、朝の忙しい時間帯などでは、白湯を作る暇がないこともあるでしょう。このようなケースにおすすめなのがウォーターサーバーです。お湯とお水を混ぜて簡単に白湯を作れます。もちろん、お湯を沸かす必要はありません。

生姜湯・生姜紅茶

冷え性の方には、生姜湯や生姜紅茶もおすすめです。生姜に含まれる辛み成分「ジンゲロール」には、血の巡りをよくする作用と身体を温める作用があります。「ジンゲロール」を加熱などすると「ショーガオール」という辛み成分に変化します。この成分にも、身体を温める作用があります。したがって、生姜湯や生姜紅茶は、冷え性におすすめの飲み物と考えられています。

基本的な作り方は次のとおりです。

【作り方】

  • 1. コップ1杯(150ml)の温かいお湯または紅茶を用意する
  • 2. 1にすりおろした生姜小さじ1杯を加える
  • 3. お好みではちみつを加える
  • 4. 3をよく混ぜる

生姜湯、生姜紅茶も、ウォーターサーバーのお湯を利用すると手軽に作れます。

出典:農林水産省「生姜は体を温める効果があるそうだが、どのような成分が働いているのですか。」

紅茶

紅茶は製造過程で茶葉を発酵させています。発酵食品は身体を温める性質が強くなると考えられているため、紅茶も冷え性対策によいといえるでしょう。

参考に、紅茶の基本的な淹れ方を紹介します。

【紅茶の淹れ方】

  • 1. やかんなどにお水を注いで沸騰させる
  • 2. ポット、ティーカップにお湯を注ぎ温める
  • 3. ポットのお湯を捨ててティースプーン1杯分(2~3g)の茶葉を入れる
  • 4. 3にお湯(150ml程度)を注いでフタをする
  • 5. 4の状態で3分ほど蒸らす
  • 6. ポット内を軽く混ぜてからティーカップへ紅茶を注ぐ

紅茶も、ウォーターサーバーを利用すると簡単に作れます。

ココア

ココアは、カカオを原材料とする飲み物です。したがって、カカオポリフェノールを含みます。過去に行われた研究で、カカオポリフェノールには血管拡張作用が期待できることがわかっています。この働きから、冷え性対策に向いている飲み物と考えられています。

ココアの基本的な作り方は以下のとおりです。

【ココアの作り方】

  • 1. 鍋に小さじ2杯分のココアと適量の砂糖を入れて弱火にかける
  • 2. 1に少量の牛乳を注いでしっかりと練る
  • 3. 中火にして牛乳(150ml程度)を加える
  • 4. かき混ぜながら温めて沸騰直前に火からおろす

ポイントは、ペースト状になるまでしっかり練ることです。

赤ワイン

赤ワインも冷え性対策におすすめの飲み物と考えられています。ブドウを発酵させているためです。また、赤ワインに含まれるポリフェノールの一種「レスベラトロール」は、血管拡張作用が期待されています。これらの働きから、冷え性対策によいと考えられているのです。赤ワインを温めると、さらに冷え性対策として効果的です。

冷え性改善にはおすすめできない飲み物

飲み物の中には、冷え性対策にあまりおすすめできないものもあります。代表的な飲み物は以下のとおりです。

  • ・ 緑茶
  • ・ 麦茶
  • ・ コーヒー
  • ・ ビール・ウイスキー

理由について解説します。

緑茶

薬膳で、緑茶は身体を冷やす食べ物に分類されます。製造過程で、紅茶のように発酵させていない点もポイントです。また、緑茶はカフェインを含みます。利尿作用があるため、排尿で身体の熱を逃してしまう恐れがあります。血管を収縮させる働きがある点も見逃せません。以上の特徴があるため、緑茶は冷え性対策に向いていない飲み物と考えられています。

麦茶

麦茶は、大麦を殻つきのまま炒って作る飲み物です。製造工程で発酵は行いません。薬膳で、大麦は身体を冷やす食べ物に分類されます。利尿作用があるカリウムを含む点もポイントです。排尿を促して、身体の熱を逃す恐れがあります。以上の理由で、麦茶も冷え性対策には向いていない飲み物と考えられています。

コーヒー

コーヒーも冷え性対策にはあまり向いていないと考えられています。カフェインを豊富に含むためです。前述のとおり、カフェインには利尿作用と血管を収縮させる働きがあります。大量に飲むと、身体を冷やしてしまうことも考えられます。飲みすぎには注意が必要です。

ビール・ウイスキー

ビール、ウイスキーとも、大麦を原料とするお酒です。大麦は、薬膳で身体を冷やす食べ物に分類されます。利尿作用があるアルコール、カリウムを含む点もポイントです。排尿により体温を逃す恐れがあります。ちなみに、ビールはカリウム、ウイスキーはアルコールを多く含みます。冷え性の方は、飲み過ぎに気をつけながらお酒を楽しみましょう。

出典:神奈川県「未病を改善!かんたん薬膳」

身体を温める飲み物を飲む適切なタイミング

身体を温める飲み物を、どのタイミングで飲めばよいのでしょうか。ここからは、おすすめのタイミングを紹介します。

寝起き

私たちは睡眠中に200ml程度の汗をかくと考えられています。環境によっては500ml程度の汗をかくこともあるようです。したがって、起床時は水分が不足している恐れがあります。

このタイミングで、白湯などを飲むと身体の巡りを改善できる可能性があります。身体を内側から温めて、活動の準備を進められる点もポイントです。寝起きは、身体を温める飲み物を積極的に活用したいタイミングといえるでしょう。

寝る前

寝る前も、身体を温める飲み物を飲む適切なタイミングです。前述のとおり、就寝中は大量の汗をかきます。事前に水分を補給しておくことで、身体の巡りを維持しやすくなります。

また、寝る前に飲む温かい飲み物には、眠気をもよおす働きも期待できます。一時的に体温が上昇するためです(上昇した体温が低下するときに眠気を感じます)。冷え性の方は、寝る前に白湯などを飲むとよいかもしれません。

飲み物で身体を温める際のポイント

飲み物で身体を温めるときは以下の点に注意が必要です。

飲み過ぎないようにする

冷え性によいといわれている飲み物であっても、飲みすぎには注意が必要です。漢方の世界で、余分な水分は身体を冷やすと考えられています。血管などを圧迫して巡りを悪くしてしまうためです。無理をしない程度に、飲み物を活用することが大切です。

冷たい飲み物は控える

冷たい飲み物は、深部体温を低下させます。深部体温は、脳や内臓など、身体の内側の体温です。つまり、冷たい飲み物は、身体を内側から冷やす恐れがあります。

深部体温を維持する必要が生じると、手や足などの血管は収縮します。身体の内部の熱を外に逃さないためです。この状態が続くと、冷えを感じやすくなります。冷え性の方は、冷たい飲み物を控えるほうがよいでしょう。

糖分を控える

白砂糖の摂り過ぎにも注意が必要です。白砂糖は、身体を冷やす食べ物と考えられています。大量の白砂糖を入れた紅茶などはおすすめできません。甘味をプラスしたい場合は、白砂糖ではなくきび糖を利用するとよいでしょう。同じ砂糖でも、きび糖は身体を冷やしにくいと考えられています。

まとめ:ウォーターサーバーで身体を温める飲み物を手軽に作ろう

冷え性は、さまざまな病気に関連している恐れがあります。症状の現れ方などで、四肢末端型、下半身型、内臓型、全身型に分かれます。

身近な対策をお探しの方は、白湯や生姜湯など、冷え性対策におすすめの飲み物を活用するとよいでしょう。ウォーターサーバーがあれば、適温のお湯をいつでも利用できるため、これらの飲み物を手軽に作れます。

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