妊娠中に便秘になる原因と解消する方法
妊娠中に体調が変化することはよくありますが、その中でも多くの妊婦さんを悩ませているのが便秘です。便秘の解消にはさまざまな方法がありますが、妊娠中ということもあり、どう対処していいのか分からない方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、妊娠中の便秘の原因や改善方法について詳しく解説しています。妊娠中の便秘解消には注意すべき点も多いので、ぜひ参考にしてください。
妊娠中に便秘になる原因
妊娠中に便秘になる主な原因には、以下4点が挙げられます。
- ・ 水分不足
- ・ ホルモン分泌の影響
- ・ 食事量が少ない
- ・ 運動不足
水分不足
まず便秘の原因として考えられるのは、水分不足です。そもそも妊娠中は胎児の発育のため、通常よりも多くの水分が必要となり、水分不足になりやすくなっています。
また、つわりの影響から吐き気が出て、思うように水分を摂取できなかったり 、嘔吐してしまったりと脱水状態になってしまうケースがあります。
水分不足になると、便に水が含まれにくくなるため固くなってしまい、便秘につながります。
ホルモン分泌の影響
ホルモン分泌の影響も便秘の原因として考えられます。妊娠するとプロゲステロンの分泌が増加します。
プロゲステロンは、黄体ホルモンとも呼ばれるホルモンで、体が妊娠しやすい環境を整えてくれるものですが、分泌が多くなると、胃腸のぜん動運動を低下させる働きがあります。
プロゲステロンは非妊娠時にも分泌されますが、妊娠中は出産するまでプロゲステロンが増え続けるため、便秘が続く場合があります。
食事量が少ない
食事量の減少も、便秘と繋がりがあります。食べないと便の量が減り、腸内の便を押し出すことができないほか、食物繊維の不足にも繋がります。
つわりによって食欲が低下したり、食の好みが変わったりして食事のバランスが悪くなると、便秘になってしまうケースが多いようです。
運動不足
運動不足による要因も考えられます。妊娠中は体調の変化が多く、運動を控える方が多くいらっしゃいます。
しかし、運動不足になると、腸のぜん動運動が低下し便秘の原因となってしまいます。適度な運動は血行をよくし、腸の動きを促進するため、便秘の予防に効果的です。
安全性に注意する必要がありますが、軽いウォーキングやストレッチなど無理のない範囲で運動を心がけるようにしましょう。
妊娠中の便秘を改善する方法
次に妊娠中の便秘を解消する方法として、以下の5つをご紹介します。
- ・ こまめに水分を補給する
- ・ 発酵食品を摂取する
- ・ 食物繊維を摂取する
- ・ 適度に運動する
- ・ 生活リズムを整える
こまめに水分を補給する
便秘の予防には、1日1.5～2.0リットル程度を目安に、こまめに水分補給をするようにしましょう。
特に、起床時に水分を摂ると腸が刺激されて便意を感じやすくなるため、朝起きたらコップ1杯のお水や白湯を飲むのがおすすめです。
こまめな水分補給には、ウォーターサーバーがおすすめです。つわりなどで体調が悪く動きたくないときでも、リビングなどにウォーターサーバーを設置しておけば、飲みたいときにすぐに美味しいお水や白湯を飲むことができます。
発酵食品を摂取する
ヨーグルトや納豆などの発酵食品には善玉菌が多く含まれています。善玉菌は腸内の悪玉菌の増殖を抑え、腸内フローラのバランスを整える働きがあります。腸内環境が整えられることにより腸のぜん動運動が活発になるため、便秘の解消に役立ちます。
食物繊維を摂取する
食物繊維には、お水に溶けるタイプの水溶性食物繊維と、お水に溶けにくいタイプの不溶性食物繊維の2種類があります。
水溶性食物繊維は、腸内の善玉菌を増やし、便を柔らかくするなどの作用があります。一方、不溶性食物繊維は、便の量を増やし、腸を刺激する役割があります。この2種類の食物繊維を含んだ食品をバランス良く摂取するようにしましょう。
適度に運動する
黄体ホルモンの影響で腸の運動が落ちているので、適度な運動で腸を含む内臓の動きを活発にし、便秘解消につなげましょう。
妊娠中に激しい運動は難しいため、ウォーキングやマタニティヨガ、ストレッチなど負担の少ない取り組みやすいものから始めるとよいでしょう。妊婦向けのヨガクラスやウォーキングコースが用意されている場合もあるので、それらを利用するのもおすすめです。ヨガなどは腹式呼吸を意識するとより血行がよくなります。
生活リズムを整える
規則正しい生活をして、生活リズムを整えることも重要です。早めの時間に就寝し、朝は便意を感じていなくても、朝食後などの決まった時間にトイレに行くなど習慣をつくるようにしましょう。
便秘の解消だけでなく、生活習慣を整えることで赤ちゃんの順調な発育や自然な陣痛、安産にもつながるため、意識して規則正しい生活を送るように心がけてください。
妊娠中の便秘に効果的な飲み物
妊娠中の便秘に効果的な飲み物には、以下のようなものがあります。
- ・ 水または白湯
- ・ 乳酸菌飲料・ヨーグルトドリンク
- ・ 野菜ジュース
- ・ ココア
水や白湯は、手軽に水分摂取ができるのでおすすめです。一度に飲みすぎず、こまめに少量ずつ飲むようにしましょう。
乳酸菌飲料には、腸内環境を改善する善玉菌が多く含まれているので、便秘の緩和に期待できます。
野菜ジュースは食物繊維や水分が多く含まれているので、便秘症状の緩和に効果的です。ただし、野菜ジュースの原料の野菜や果物の中には糖分が含まれているものも多いので、飲みすぎには注意しましょう。
ココアには不溶性食物繊維と水溶性食物繊維がバランスよく含まれています。ただし、ココアにはカフェインやポリフェノールが含まれているため、1日1～2杯程度にとどめておきましょう。
まとめ
本記事では妊娠中の便秘の原因や対処法などについて解説しました。妊娠中の便秘は、多くの妊婦さんが直面する課題ですが、水分補給や食生活の改善、適度な運動、生活習慣の見直しなどによって改善する可能性があります。
その中でも、便秘解消に重要なのはこまめな水分補給です。体調不良でキッチンまで行く元気がないときでも、近くにウォーターサーバーがあれば、いつでも手軽に水分補給ができるのでおすすめです。
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